転妻愛歌。

元転勤族の妻の2歳差サバイバル育児。

【在宅ワーク】プロライター育成講座を受講したけど、ライターになれなかった話 2018年1月更新

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※少し前の話になります※

 

わたしは、文章を書くのが好きです。

 

できれば好きなことを仕事にしたい。好きなことがお金になるといい。そう思っていました。 書くことが収入になる職業といえば、ライターです。

 

「ライターになりたい」と思っていたわたしが「プロライター育成講座」を受講しその後どうなったかについて書きます。

 

説明会の資料などを元に公開してよいと思われることだけ書いていますが、もし不適切な箇所があればご指摘ください。

 

 

プロライター育成講座を受講しようと思ったきっかけ

わたしは転勤族の妻でした。長くて2、3年で異動になり、赴任先は全国。旦那は仕事で忙しく、未就園児2人を抱えワンオペ育児をこなしていました。

 

「できれば自分の収入がほしい」 そう思っても外に出て働くにはかなり不利な条件です。自然と在宅ワークを考えるようになりました。

 

そんなある日、こんな広告を目にしました。

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ライター講座と聞くと怪しいものが多い気がして手を出せずにいましたが、行政が関わっているなら安心できるのでは…と思い、まずは説明会に参加することにしました。

 

プロライター育成講座説明会の内容

わたしの参加した回は約6人ほどの出席者がいたように思います。

 

内容は、

  • 産経新聞グループ、クリエイターズマッチ、行政などが関わる取り組み
  • イシス編集学校のプログラムを使った講座。産経新聞記者のフォローもある
  • ステップアップすればイシス編集学校師範代免状を取得でき、講座講師へ登用される可能性もある
  • 講座修了者にはライティングの仕事が約束される
  • 報酬は、原稿提出1本200円、採用されれば2000円
  • 仕事は多くあり、増え続ける案件をこなせる人材を早く育てたい
  • 案件に対し、原稿を提出しなくても契約が切れることはない
  • 提出した原稿は担当者の指導が入り、修了後もスキルアップできる
  • サテライトオフィスで一人一台パソコンを使うことができる

といったものでした。

▽イシス編集学校についてはこちら。 編集する。日本する。イシス編集学校

 

正直、おいしすぎる話だと思いました。クラウドワークスやランサーズでは1文字0.1円の仕事があるぐらいです。それなのに、採用可否にかかわらず140字で200円が保証されるなんて。

 

でも「行政が絡むと採算よりも将来性(人材育成)が重視されるのかもしれないな……」と考えました。さすがに市が関わっている「地方創生、雇用創出」をうたった事業に嘘はないだろう、と。

 

講座の費用は二日間で税込32400円。無職のわたしにとってはカンタンに払える金額ではありません。

 

「費用はペイできるか?」と聞くと、「受講費は無料でもいいぐらいだったが、受講者を選別するために設けた。来年からは市からも受講費の補助が出るかもしれない事業」という回答が。

 

「そもそも案件をこなせば、半年もあればペイできる(採用されなくても)」との説明に納得し、受講を決めました。説明会の担当者が産経新聞社の方だったことも、安心できる要素の一つでした。

 

 ▽説明会で配られた資料の一部。説明会参加者なら誰でも手にすることができます。

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プロライター育成講座の内容

二日間のライター講座は大満足の内容でした。講師の方から学ぶものはとても多かったです。

 

情報を収集し理解し(編集し)伝達するにいたる型、イメージを生み出す考え方や言葉の言い換え方。「編集力」を意識した活動について教わりました。

 

わたしの受けたベーシック講座の目的は「短編原稿の書き方の基礎」

twitterなどのインフィード広告のために140字前後の短文を書けるようになること、でした。

 

編集術についての話が多く即使えるテクニックのようなものは少なかったのですが、今後とても参考になる考え方がたくさんありました。脳みそがフル回転してショートしそうなぐらい頭を使いました。

 

柔軟性、想像力、語彙力、表現力、色々なことが足りないと改めて知り、ちょっとした絶望も味わいました。産経新聞の記者さんも講師でした。かなり密度の濃い二日間だったと思います。受講者同士の交流もとても有意義でした。

 

▽修了証

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当初の予定では、今回受けたベーシック講座(twitterやFBむけの短文)のあとにアドバンス講座(中文)、プロ講座(長文)が開講される予定でした。ゆくゆくは、プロライター育成講座の講師となるような人材を育てたい、と。

 

計画が立ち消えたのかベーシック講座さえもいつの間にかなくなってしまいましたが、上級講座も受けたいと思うほど、ベーシック講座の内容はよかったです。

 

なかなか配信されない案件

講座受講後、すぐにくるはずの仕事はなかなか配信されませんでした。初めて案件が回ってきたのは、講座の約1か月後です。

 

2か月間で配信された案件は2件のみ。提出した原稿についてのフィードバックもありませんでした。不安になり共有の掲示板に質問したところ「もろもろ不手際があったが定期的に案件が配信される」とのこと。

 

プロライター育成講座の事業自体、立ち上がったばかりなので少し様子を見ることにしました。設置予定だったサテライトオフィスについても、後ほど正式に連絡があるとのことでしたがなかなか連絡はきませんでした。

 

その後ようやく週に1度のペースで案件が配信されるようになりましたが、いずれも練習課題のようなもので、実案件ではありませんでした。掲示板で質問した甲斐があってか、提出物に対するフィードバックもいただけるようになったものの、評価をしている人が誰かはわかりません。

 

プロライター育成講座を修了したからといって即採用!とは思っていませんでしたが、今後どういった形でステップアップしていくのか、どのような形になれば採用されるのか先が見えないなと不安を感じ始めました。

 

その後わたしは転職や引っ越しなどがあり課題をなかなか提出できなくなります。そのため不安や疑問があっても放っておきました。

 

説明会で「課題を提出しなくても契約を切られることはない」という言葉もあったし、特に催促されることも注意されることもなかったので、落ち着いたら復帰すればいいぐらいの考えでいました。(だからといって提出しない理由を事務局側に連絡しなかったのは、わたしの落ち度だったと思います。)

 

課題の報酬について

報酬の支払いは、一定額を超えると自動的に指定口座に振り込まれるようになっていました。ただ明細のようなものはネット上でも書面でも確認することができません。一度報酬は支払われましたが、支払い前に何の連絡もなく突然振り込まれ、何件分に対する支払いかもわからない状態でした。

 

「自分が何件こなし、いくらになるのか」を自分で把握しておかないと、振り込まれた金額が正しいのかすらわからない仕組みです。クラウドワークスでさえ一覧表で確認することができるのに。

 

突然の案件配信打ち切りメール

引っ越しも落ち着きまた定期的に案件に取り掛かろうと思っていたところ、5月に事務局からメールが来ました。

  • 今後の課題配布は終了
  • 今までの提出物で成績を評価し、優秀者だけに実案件を案内する
  • スキルアップを希望する人は、有料のプログラムを受講できる
  • 受講料を一部返金する

という内容でした。

 

突然の連絡に驚きました。

 

事前の通知なく今までの提出物で成績が評価され、一方的に案件の配信が終わること。優秀者に実案件を案内するとあるが、今後の発注本数、金額は約束されないこと。有料プログラムの内容が、ライター講座専用のものとは思えない(イシス編集学校のカリキュラムのひとつのように思える)こと。

 

不満に思うところはありましたが、都度きっちりと課題を提出していなかったわたしにも問題があります。そもそも実力が足りなかったから仕方がないと思い、黙って返金の手続きをしました。

 

返金額は、受講料から課題提出で得るはずだった報酬を引いた額です。課題を全部提出していればマイナスにならないので、損にはなりません。(わたしは未提出分が多いのでマイナスになりましたが)

 

ちなみにわたしの評価は「評価不可能」でした。

つまり今後の実案件の配布はなく、続けたいのなら有料講座を受けなくてはなりません。評価の基準などについては説明がありませんでしたが、おそらく提出本数が少なかったからだと思います。

 

業務委託契約書の提出指示が来た。間違いメールに怒りが爆発。

返金手続きから数日後、またメールが届きます。プロライター育成講座と提携している企業からのメールで「業務委託契約書」を記入するように、と書いてありました。

 

業務委託契約書は「プロライター育成講座合格者の皆様」へ「今後仕事を依頼させていただくうえで必要なもの」とのこと。

 

「ちょっと待って、合格者?試験なんてなかったけど」「今まで業務委託契約書を書いてなかったってことは、これまでの仕事はしごとじゃなかったの?」「今後仕事は回ってこないのに、どうして契約書が必要なの?」

 

このメールが送られてくるまでは、打ち切りも納得していたんです。講座は役に立ったし「甘い話なんてやっぱりないな」とも思えたし。

 

でも、さすがにこれはない。意味がないとはわかっていながら、今までだまっていた不満点や不安点をすべて伝えることにしました。

 

抗議のメールを送った

メールの内容は以下の通りです。

  1. 今後案件が回ってこないのに契約書が必要とはどういうことか
  2. 事前の説明会で聞いていた内容と実態が違いすぎる
  3. サテライトオフィスについても結局連絡がない
  4. 最終通告のメールで、自分の評価だけでなく全員の評価まで閲覧できた。これは気分が良くない、意図は何か
  5. 以前から共有ファイルで自分以外の受講生(他県も含めて)のメールアドレスが晒されている。個人情報の点でずさんではないか
  6. 一部の受講生だけに優先して案件を配布した事実はないか?それを隠していた事実はないか?

 

それに対する返信はこんな感じです。

 

「メールは送る先を間違えた、不満は重々承知しているが返金をもって許してほしい」「サテライスオフィスについては今後の展望を改めて伝える」「案件を一部の受講生だけに案内したのは事実。急な案件だったのでこちらで受講生を選んで案件配布した」

 

4と5については事務局側で全く把握していなかったようで「指摘されている件について具体的に説明してほしい(証拠を見せてほしい)」と言われました。

 

メールアドレスが共有ファイルで晒されていた

プロライター育成講座修了後、事務局からの指示でメールアドレスの登録をしたのですが、そのメールアドレスが一覧表になって共有ファイルで公開されていました。つまり顔の知らない受講者間で誰でも見られるようになっていました。

(フルネームとメールアドレス、どこの市のどの回の講座を受講したか、が公開されていた)

 

また、同じ市でプロライター育成講座を受けた受講者の最終成績(合格か不合格か、ABCでのランク付け)が見られるようにもなっていました(テストの成績を学校の掲示板に掲示するのと似たような形ですね)

 

スクリーンショットをメールに添付し指摘しました。指摘するわたしのほうが「証拠」を見せないと確認や修正に動かない姿勢に、プロライター育成講座の本質があらわれていると思います。

 

謝罪のメールがきた

メールに添付したファイルを確認したのでしょう。今までにないレスポンスの速さでメールが来ました。事実を確認後、受講者全員に謝罪メールを送ったとのことです。(システムの設定に不備があり、メールアドレスが閲覧できる状態だったとのこと)

 

わたしには改めて別でお詫びの文章が送られてきましたが、3のサテライトオフィスについては利用するつもりがないこと(案件が回ってこないから)を伝え、今後展望の連絡は不要である旨の返信をしました。

 

これ以上何を言っても今後の仕事も見込めないし、いい経験になったと思って違うところでがんばるか…と思っていたところに、また1通のメールが届きました。

 

約1年たって、とうとうサテライトオフィスができるらしい

地元の専門高校の一部をサテライトオフィスとして利用し、受講生と学生・教員とで共同研究を行うプロジェクトを開始するらしいです。

 

このことを知ったのは、事務局からのメール。「プロライター育成講座が関わるサテライトオフィスの、キックオフイベントに参加しませんか?」と一斉メールが送られてきました。

 

あれだけやりとりしたのに、まだ送ってくるか…と呆れました。どうせ頓挫したプロライター育成講座についてはどうせ触れず、いいところばっかり宣伝するんだろうな。

(ネットで検索したら当日の様子が載ったページがありました。もちろん講座の顛末については記載がなく、サテライトオフィスの開所だけを取り上げていました。)

 

後日またメールが来たので「今後は案内メールは一切不要」と返信しておきました。

 

プロライター育成講座に対する思い

プロライター育成講座の初日。市長や企業の偉い人が来てあいさつをされ、新聞社をはじめ見学の人たちがたくさんいたりもして、自分は(時間はかかっても)ライター業をしてある程度の収入を得ることができるようになりたいと思いました。

 

市が関わっているから、名の知れた会社が関わっているから、わざわざ代表があいさつするぐらいだから、きっとこの取り組みは信用できるし計画性もあるんだろうと思ったんです。

 

でも実際は「地方創生(雇用創出)事業」として「出口の見える地域教育」をうたっていたのに、講座の内容はさておき受講後の雇用創出についてはとてもお粗末で計画性のないものだったといえます。

 

あれほど自信をもって「大丈夫」だと言っていた根拠はなんだったのか、いつかまたプロジェクト担当者にお会いできたら聞いてみたいぐらいです。

 

最後に

今回のことで、背景に大きな会社があってもダメなものはダメだし、やっぱり地道な努力が必要なんだということを痛感しました。そして何より、すぐにライターの仕事がくると思ったことはとてもあさはかでした。

 

プロライター育成講座の内容自体にはとても満足しています。受講してよかったと思えます。でも、安易に飛びついた自戒もこめてこの記事を書きました。

  

今年も再度、プロライター育成講座が徳島県で開催されることを知りました。わたしの受講した時とは違い「雇用創出」を謳ってはいないし、その内容も変わるようです(説明を聞いていないのでFBを確認する限りですが)

 

プロライター育成講座の今後が、わたしの受けたもののように「嘘」ばかりでないといいなと思います。そして受講生の一人として、取得した「修了証」をいつか誇りに思えるよう、内容の充実した事業になることを願っています。

 

 

(2018年1月現在、細々とではありますがライター業をしています)